GA4の「参照元/メディア」がついたディメンションはどう違うのか

GA4の「参照元」がついたディメンションはどう違うのかGoogle Analytics
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こんにちは、連久実子です。
 

先日a2iのオンラインセミナーを拝見していて「GA4で使うことのできる、名称に”参照元/メディア”を含むディメンションはどう違うのか?」という話が出てきていたので、自分でも気になって検証してみました。

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検証項目

  • 「最初のユーザーの参照元/メディア」「セッション参照元またはメディア」「参照元/メディア」は、それぞれどのような違いがあるか?
  • (direct/none)となる参照元からアクセスされた場合「参照元/メディア」は直近の参照元/メディアの情報が表示されるか?

前提条件

ユニバーサルアナリティクスでは、(direct/none)となる参照元からアクセスされた際、直近で他の参照元経由でアクセスがあれば「参照元/メディア」は直近の参照元/メディアの情報が表示される仕様となっていました。今回はこの仕様がGA4では変更されているのかどうかを検証します。

検証機種はiPhone(iOS version15.2.1)、ブラウザはCookieを許可しているSafari(version 604.1)で行っています。この検証を行う前に、都度「履歴とWebサイトデータを消去」を行っています。

検証に使うページは、本ブログ内にて新たに非公開ページとして作成した「TEST_GA4参照元」「TEST_GA4参照元2」というタイトルのページを利用しました。

検証に使うアクセスデータは、下記の手順で記録しました。

「参照元/メディア」に記録される参照元情報についての検証手順

  1. Twitterに「TEST_GA4参照元」ページへのリンクを表示
  2. 検証用ブラウザにて(1)のリンクをクリックし、「TEST_GA4参照元」ページを閲覧
  3. 5分後にWebサイトを離脱
  4. 1時間経過後に検証用ブラウザを起動
  5. 「TEST_GA4参照元」ページのURLをURLバーに直接入力してページを閲覧

「最初のユーザーの参照元/メディア」「セッション参照元またはメディア」「参照元/メディア」の違いについての検証手順

  1. Twitterに「TEST_GA4参照元の種類」ページへのリンクを表示
  2. 検証用ブラウザにて(1)のリンクをクリックし、「TEST_GA4参照元の種類」ページを閲覧
  3. 5分後にWebサイトを離脱
  4. (3)から1時間経過後に、1時間経過後に検証用ブラウザを起動
  5. 「TEST_GA4参照元の種類」ページのURLをURLバーに直接入力してページを閲覧
  6. 5分後にWebサイトを離脱
  7. はてなのブックマークに「TEST_GA4参照元の種類」ページへのリンクを表示
  8. (6)から1時間経過後に検証用ブラウザを起動
  9. 検証用ブラウザにて(7)のリンクをクリックし、「TEST_GA4参照元の種類」ページを閲覧

「参照元/メディア」に記録される参照元情報についての検証

リアルタイムレポートでの計測結果

リアルタイムレポート

リアルタイムレポート

1枚目の画像がTwitter経由のアクセス、2枚目の画像が1時間後に直接URLバーにURLを入力したアクセスのリアルタムレポートでの計測データです。

1枚目のイベント名のウィジェットを見ると、「first_visit」が計測されていますので、一番最初の訪問として計測されたことがわかります。また同じくイベント名には、1枚目も2枚目も「session_start」が計測されていますので、それぞれ個別のセッションとして計測されたこともわかりました。

着目すべきは最初のユーザーの参照元のウィジェットで、1枚目は記録されていない一方、2枚目は「t.co」とTwitter経由が最初のユーザーの参照元として計測されています。

探索レポートでの計測結果

参照元/メディアレポート

「参照元/メディア」をディメンションとしたレポートでは、どちらのセッションも「t.co/referral」とTwitter経由と記録されました。ですので、GA4でもユニバーサルアナリティクスと同じように、(direct/none)となる参照元からアクセスされた際、直近で他の参照元経由でアクセスがあれば「参照元/メディア」は直近の参照元/メディアの情報が表示される仕様となっていると言えますね。

ちなみに、ディメンションを「最初のユーザーの参照元/メディア」「セッション参照元またはメディア」にした場合も同じように、「t.co/referral」経由で2セッション1ユーザーが計測されていました。

「最初のユーザーの参照元/メディア」「セッション参照元またはメディア」「参照元/メディア」についての検証

リアルタイムレポートでの計測結果

リアルタイムレポート

リアルタイムレポート

リアルタイムレポート

1枚目の画像がTwitter経由のアクセス、2枚目の画像が1時間後に直接URLバーにURLを入力したアクセス、3枚目の画像がさらに1時間後のはてなブックマーク経由のアクセスのリアルタムレポートでの計測データです。

こちらも1枚目のイベント名のウィジェットでは「first_visit」が計測されていますので、一番最初の訪問として計測されたことがわかります。また「session_start」もすべてのレポートで計測されていますので、それぞれ個別のセッションとして計測されていると言えます。

ただ今回の検証では、「ユーザー」と「最初のユーザーの参照元」がいずれのセッションでも計測されていない点が少し心配ではああります・・・

探索レポートでの計測結果

参照元/メディアレポート

セッション参照元/メディアレポート

最初の参照元/メディアレポート

1枚目の画像が「参照元/メディア」ディメンションを使った探索レポート、2枚目の画像が「セッション参照元またはメディア」ディメンションを使った探索レポート、3枚目の画像が「最初のユーザーの参照元/メディア」ディメンションを使った探索レポートです。

「セッション参照元またはメディア」というディメンションは、名前からなんとなくセッションに紐付いた参照元情報(direct/none経由ならそれを)を表示するのかなと思っていましたが、実際は参照元/メディアと同じようです。

また「最初のユーザーの参照元/メディア」ディメンションは、ヘルプの通り「first_visit」が計測された時の参照元情報が表示されました。これは、CVに直結したセッションの参照元だけでなく、認知のきっかけになった参照元を知るのにとても便利そうです。

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